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2016/11/19

オプジーボの副作用

52歳の男性。
平成28年7月に肺炎で入院した際に肺腺癌が見つかる。
既に脳にも転移がありステージ4。
当然のことながら抗がん剤治療を勧められたが、抗がん剤治療に対して偏見があり拒否。
いろいろ調べて、10月になり当院にオプジーボ治療を希望して来院。
オプジーボ20mgによる治療を開始。
1回治療しただけで、咳が止まり背中や頚部の痛みが軽減。
3回治療した時点で、既に両鎖骨上リンパ節の腫れはなくなり、肺の原発巣も縮小。

ところが、3回目の治療時に調べた血液検査で軽度の肝機能異常を認めた。
数日後に再検査したら、なんとGOTもGPTも一気に800 U/L超え!(正常は30U/L以下)
診断を受けた中核病院の主治医とケンカ別れしてしまっているため、取りあえずこちらでステロイド治療開始。
1週間でいずれの数値も2桁台に落ち着いてきたため、ひとまず安心。
問題はその後の積極的治療をどうするかで、オプジーボはもはや使えない。
明らかに効いているので非常に残念。
ご本人はヤーボイに賭けてみたいと言うが、思案中。
理論的には、ヤーボイの方が免疫暴走のリスクが高いような気がするので怖い。


これで、当院でのオプジーボ治療による肝機能障害は2例目。
(1例目は、最初に癌の診断をした大学病院が快く(?)治療を受け入れてくれ、改善)
他に、治療は継続しているが味覚低下2例と、因果関係あるかどうか不明だが両手の小指のみ痺れるという人が1例。
割合として10人に1〜2人に何らかの副作用が起きた計算。
ということは、標準量での副作用発生率とあまり変わらない。

オプジーボの副作用は用量依存性ではないようだ。
つまり、200mgだろうが20mgだろうが、同じように起きる時は起きる。
しかし、今のところ当院の治療の有効率は70%前後。
ただし、その効いた70%の人のうちでも10〜20%の人は副作用のため脱落する。
う〜ん、悩ましい。
ヤーボイはあまりやりたくない。オプジーボより更に高いし。

2016/10/29

低用量オプジーボ治療の症例報告(2)の続き

89歳の大腸癌+多発肝転移の患者さん、
10月下旬に行われた病院のCT検査で大腸癌は消失し、多発肝転移も痕跡に。
低用量オプジーボ治療5回やっただけの成果です。
油断せず、今後は当面2か月に1回にトーンダウンして治療を継続する予定。

ねっ、主治医の先生。
驚くのはまだ早かったでしょ?

2016/9/16

低用量オプジーボ治療の症例報告(2)

89歳男性、大腸癌+肝転移

平成26年4月に横行結腸に大腸癌が見つかる。
高齢のため手術が出来ないとのことで、抗がん剤治療開始。
しかし、副作用のため3クールで中断。
以後、在宅専門クリニックによる緩和ケアに入り、病院では3ヶ月に1回の経過観察ということになる。

平成28年2月、免疫細胞療法を希望して当院受診。
超音波検査上、上腹部に径60mm強の腫瘤を認め、いつ腸閉塞が起きてもおかしくない状況。
そのため、あえてオプジーボの話はせず、ご希望通りに免疫細胞療法を開始する。(もちろん、治療効果の期待値は限りなく低いことは了解していただいて)
この時点でオプジーボの話をしなかったのは、さすがにこの状況からの逆転は難しいだろうと考えたことと、ここで治療による副作用のトラブルが起きたらとどめを刺すことになるという懸念から。

平成28年6月、病院でのCT検査で新たに肝臓に3箇所の転移が見つかる。
この時点までで免疫細胞療法は6回行っていて、PD(癌は進行)。
しかし、全身状態がそれほど悪くなかったため、ここであえてリスク犯して最後の切り札として低用量オプジーボ(20mg)治療を提案し、了承受けたため開始。

平成28年8月、2回の低用量オプジーボ治療が終わった時点で、問題の腹部腫瘤はなんと60mm→28mmと半分くらいに縮小。超音波検査上、肝転移は見当たらない。

平成28年9月、4回の低用量オプジーボ治療が終わった時点で、当院での超音波検査では遂に問題の腹部腫瘤が見当たらない。消えたとまでは言えないが、径60mmの頃は超音波検査のプローブを当てた瞬間に上腹部に鎮座していた腫瘤です。
相前後して行われた病院での血液検査で貧血や栄養状態の著明な改善に主治医が非常に驚き、10月にCT検査が予定された。
主治医の先生、驚くのはまだ早いですよ。CTの結果の方が衝撃的だろうと思います。


どういう根拠か、オプジーボは大腸癌や乳癌などには効かないという情報がありましたが、このように大腸癌にも効いています。
癌の種類の問題ではなく、その患者さんの免疫力などの問題の方が大きいのではないでしょうか。
ただ、この患者さんの場合、治療当初の全身状態は決していいものではなかったので、6回の免疫細胞療法もオプジーボの効果に寄与しているのかも知れません。

2016/9/13

低用量オプジーボ治療の症例報告(1)

67歳男性、肺扁平上皮癌(ステージ4)

平成28年4月、健診で右肺の異常影が見つかり、精査の結果、上記診断される。
ヘビースモカーのため肺気腫と肺の間質性変化(病院では間質性肺炎と言われている)があり手術は出来ないと言われ、抗がん剤を勧められるが拒否。

平成28年8月、ネットで調べて当院受診。
免疫細胞療法+オプジーボ20mgを希望されたが、折しも厚労省からの注意喚起があって併用はやりにくいことと、間質性肺炎発症のリスクが高い患者さんであることから、オプジーボ20mg単独で渋々納得してもらい1回目の治療開始。

ところが2回目の治療のために来院時に「やはり心配だから免疫細胞療法併用でやってくれ」と。
すったもんだの上、胸部レントゲン撮影して変わってなかったら併用に切り替え、改善が見られたらこのままオプジーボ単独で継続しましょうということになる。
さすがに1回やっただけで胸部レントゲン上の改善は難しいと思ったが、いざ撮ってみると右肺の腫瘍影が明らかに改善している。と言うか、既に消えかかっている!
ということで、オプジーボ20mgのみ投与しました。
リンパ節転移も全て消えるまで継続予定。


この前にも数件「オプジーボ20mg単独でも効くなあ」と思わされた経験あり、しかも効果発現が早い。
効果発現が早いということは、裏を返せば「効いていない」という判定も早く出来る。
あまり効果が出ていないのに高価な治療をいたずらにダラダラ続けるという弊害も無くせます。

2016/9/12

「免疫細胞療法+”低用量オプジーボ”」の症例報告(4)

66歳男性、十二指腸癌+多発肝転移
 
 平成27年1月に高度貧血で十二指腸癌(ステージ3)発見され、手術。術後に抗がん剤治療も行ったが、平成28年1月に肝臓に複数個の転移が見つかる。
以後、抗がん剤治療を繰り返すが、肝転移は増大の一途。
平成28年6月に当院受診。初診時、超音波検査上で肝臓に少なくとも3個の腫瘤を認め、最大のものは直径約70mm。それよりも腫瘍マーカーがとんでもないことになっていて、CEA 1254.5、CA19-9 3385.0。
抗がん剤後であるから効果は不透明ということや治療リスクはご納得頂き、免疫細胞療法+オプジーボ20mgの併用治療開始。
4回終わった時点の9月現在、最大の肝転移は70mm→40mmに縮小。(その他の肝転移も縮小)
それよりも何よりも、腫瘍マーカーCEAが1254.5→13.0、CA19-9が3385.0→51.2と激減。
経過良好で全身状態も問題ないので、治療間隔を開けてしばらく継続予定。

抗がん剤を長期に続けてきた患者さんでも、「免疫力が・・・」とか「リスクが高いから・・・」などと諦めずやってみる価値があると知らされた例です。


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